ハムスターのウンチトラブルといえば、真っ先に「下痢」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
確かにハムちゃんの下痢は命に関わります。
でも、同じくらい怖いのが便秘です。
ハムスターのウンチは、ころころたくさん出るもの。
それが少ししか出ない、あるいは全く見当たらないということであれば明らかな異常といえます。
また便秘と思っていたものが、実は腸閉塞という病気のサインである可能性も。
単なる便秘と見過ごすのではなく、早めの対応が必要です。
本記事では、ハムスターの便秘について
- 症状
- 原因
- 予防
- 治療
- 腸閉塞との違い
を解説します。
私たちがそうであるように、ハムちゃんにとっても便秘は苦しいもの。
便秘について理解を深め、ハムスターを不調や病気から守りましょう。
ハムスターの便秘の症状
便秘なので「ウンチが少ない、出ない」はもちろんですが、そのほかにも
- おなかがふくれる
- 食欲低下
- 元気がない
などの症状が見られることもあります。
特に、痩せてきているにも関わらずおなかが腫れているのは重症化のサイン。
急いで病院へ行きましょう。
ハムスターの便秘の原因
ハムスターが便秘をする原因は
- 異物の誤飲
- おなかにできた腫瘍
- エサの食物繊維不足
の3つです。
それぞれについて補足しましょう。
異物の誤飲
一番多いのは、異物の誤飲によるもの。
固まるタイプのトイレ砂、タオル、綿などは、ハムちゃんが食べてしまって腸を詰まらせるおそれがあります。
防寒グッズとして市販されている綿の製品も、噛み癖のあるハムちゃんには不向きです。
ご家庭のハムスターの性格を考慮したうえで、使う・使わないを決めてくださいね。
おなかにできた腫瘍
腹部にできた腫瘍や貯留液が原因の場合もあります。
これらが腸を圧迫し、消化や排便の妨げになっているためです。
また、そもそも食欲がなくエサを食べていない可能性も。
食欲低下を招くような別の病気が潜んでいることも疑いましょう。
エサの食物繊維不足
ハムスターの主食はペレットで、あの1粒に大切な栄養素がぎゅっと詰まっています。
ただし、まったく野菜を与えないと食物繊維が不足してしまうことも。
私たちも、便秘解消には食物繊維といいますよね。
ハムちゃんの場合も一緒です。
ハムスターの便秘の予防法
普段から意識できることは、バランスのよい食事です。
主食のペレットを中心に、いろいろな野菜を副食としてプラスして食物繊維を補いましょう。
また固まるタイプのトイレ砂、タオル、綿、ペットシーツなど、誤飲しやすいものはケージ内に置かないほうが安全です。
なお、長毛種のハムちゃんは、毛づくろいの際に毛玉が詰まりやすいという一面も。
柔らかい歯ブラシなどで、定期的にブラッシングしてあげるとよいでしょう。
ハムスターの「便秘の治療」と腸閉塞について
単なる便秘であれば食生活の見直しで治ることも多いですが、長引く便秘は腸閉塞の疑いも。
腸閉塞と便秘の区別は私たちには難しいため、病院での診察が必要です。
治療は主に下剤を服用するか、手術で異物を除去します。
腫瘍が原因である場合も、手術しなければ完治はしません。
腸閉塞は命に関わる危険な病気なので、なるべく早く病院へ急ぎましょう。
ハムスターの便秘や、腸閉塞との違いについて認識しておこう!
今回のまとめです。
ハムスターの便秘には
- 異物の誤飲
- おなかにできた腫瘍
- エサの食物繊維不足
の3つの原因があります。
家庭でできる予防策として
- 野菜を与えて食物繊維を補う
- 固まるタイプのトイレ砂や綿は置かない
- 長毛種のハムスターには定期的なブラッシングをする
などが有効でしょう。
単なる便秘であれば食生活の改善でよくなりますが、長引く便秘は腸閉塞を疑ってください。
便秘と腸閉塞の区別や、腸閉塞の治療は病院でしかできません。
様子見をしていても回復は難しいので、必ず獣医さんに診てもらいましょう。
私たちの便秘と、ハムスターの便秘とでは重大さが違います。
ただの便秘と見過ごさず、ハムちゃんをよく観察し、必要に応じて病院での治療を受けてくださいね^^