基本的には鳴かない動物であるハムスター。
しかし喜怒哀楽の感情表現だったり、ときには体調不良のために鳴くこともあります。
鳴き声の種類と意味を知っていると、ハムスターを飼育するうえで役立ちますよ。
本記事ではハムスターが鳴く理由と鳴き声の種類、それぞれの意味を解説していきますのでぜひ参考にしてみてくださいね^^
ハムスターが鳴く理由
実は、ハムスターは滅多に鳴きません。
というのも“ヒエラルキーの最下層”にいて弱い存在であるハムスターは、ほかの動物に見つからないように音をなるべく立てないようにするからです。
そんなハムスターがめずらしく鳴き声をあげるときは、ちゃんとした理由があります。
たとえば喜怒哀楽を示すためだったり、体調不良のせいで生理的に声が出てしまうこともあるでしょう。
病気の兆候ならいち早く気づく必要がありますし、飼い主さんとしては「鳴き声の意味」が気になるところですよね。
くわしくは、以下で解説していきますね。
ハムスターの8つの鳴き声と意味
ハムスターが出す鳴き声には
- ジージー、ジッジッ
- キーキー
- カチカチ(歯ぎしり)
- キューキュー、プスップスッ
- キュッ!
- クックッ、プスプス
- キュッキュ、プップッ
- (無言で)パクパク
の8種類があります。
1つずつ見ていきましょう。
ジージー、ジッジッ
これはハムスターが怒っているときの鳴き声です。
威嚇というよりは「嫌だな」に近いでしょう。
お迎えして間もないハムちゃんや、慣れた子でも機嫌が悪いと聞く機会があるかもしれません。
部屋んぽ中、まだ帰りたくないのにケージに戻されたり、触られたくないのに抱っこされたときなどに出します。
キーキー
ズバリ、興奮度MAXです。
「ジージー、ジッジッ」より格段に迫力が増すので、強気で相手に挑みたいときに使われます。
うちで飼っているハムも、お迎えして2日目に「キーキー」と鳴きました。汗
ハムスター同士でケンカになったときや、かなりストレスを感じたときに出す声です。
うっかり手を差し出すと噛みつかれてしまう可能性が高いので、そっとしておきましょう。
参考記事:
カチカチ(歯ぎしり)
鳴き声というより「歯ぎしり」ですが、不満を伝えているイメージです。
威嚇までいかないけれど、気分を害していることは間違いありません。
たとえば「おやつを食べていたら急に取り上げられた」「ケージを掃除された」など、ハムスターにとって嫌なことをされたあとに聞くことが多いでしょう。
キューキュー、プスップスッ
これは通常、聞こえてはいけない鳴き声です。
- キュッキュ
- チューチュー
- プップッ
のように聞こえることもあるかもしれません。
聞こえ方は飼い主さんによって微妙に違いますが、いずれも「ハムスターが苦しんでいる声」です。
この鳴き声が出るのには、おもに3つの原因があります。
風邪をひいている
人間と一緒です。
風邪をひくと鼻がつまって息がしづらくなったり、細い空気の通り道を「ピーピー」いうような音がしますよね。
ハムスターの顔周りをよく見て、鼻水が出たり目が潤んだりしていないか確認し、早めに病院へ行きましょう。
肺炎・呼吸器系の病気
肺炎や気管支炎などにかかっても、苦しそうな声を出します。
ストレスなど、様々な要因により免疫が下がって陥る病気です。
うちのハムスターも呼吸器感染症にかかったことがありますが、はじめは「飲食のあと」によく聞こえました。
症状が進むと、これらの声を出す頻度も高くなります。
参考記事:
さらに病状が悪化していくと
- 食欲不振
- 元気消失
など命の危険が出てくるので、一刻も早く病院で診察してもらいましょう。
アレルギー性鼻炎など“アレルギー反応”が出ている
風邪や呼吸器系の病気と似ていますが、くわえて“くしゃみ”がよく出るのも特徴としてあげられます。
アレルギー性鼻炎の原因で多いのは、スギやマツなどの「針葉樹を素材とした床材」です。
また木にアレルギーがある場合、木製の巣箱や「かじり木」などにも反応してしまう可能性があります。
また、おしっこで濡れた床材など「ジメジメした不衛生な環境」のせいでアレルギーが起きている可能性も考えられるでしょう。
参考記事:
どちらのケースであっても、まずはアレルギーの原因を取り除くことです。
その後で病院へ行き、しかるべき治療をしてもらってください。
キュッ!
これはハムスターが驚いたときに出す声です。
人間でいうと「キャッ!」に近いでしょう。
シナモン(我が家のハム)がうちに来たばかりのころ、ごはんを食べているうしろから息子が背中を指でなぞったんです。
そしたらこちらを振り返って「キュッ!」といってました。
体調が悪いときの「キュッキュ」と違って、びっくりするような出来事があったときに短く発します。
クックッ、プスプス
たまにシナモンからも聞こえるこの声。
実は「いびき」をかいています。
寝ているときに、体の向きによって鼻が鳴ってしまうのです。
人間みたいでかわいいですよね。
参考記事:
いびきなので基本的には気にしなくてOKですが、苦しそうに鳴らしている場合は、風邪をひいて鼻がつまっているのかもしれません。
見た目や食欲の有無など、ほかの要素もふまえて判断してみてください。
風邪が疑われたら、病院に連れて行きましょう。
キュッキュ、プップッ
ハムスターが喜んでいるときの鳴き声です。
病気のサインである「キュッキュ」と違って、鼻歌でも歌っているように鳴きます。
テンションが高い声なのと、おやつをもらえたときなど「明らかに嬉しいとき」に出すのでわかりやすいはずです。
ちなみに喜んでいるときの鳴き声は生後5か月くらいまでの間によく聞けるそうですよ!
実際シナモンも、来たばかりの幼いころはおやつをあげると「キュッキュ♪」と鳴いていましたが、ある日急に鳴かなくなりました^^;
これからハムスターを飼う人や、若い個体を飼っている人は、ぜひ注目してみてください。
とってもかわいいですよ♪
参考記事:
(無言で)パクパク
伝わる方には伝わると思うのですが、ハムちゃんて無言で口をパクパクすることがありませんか?
実は、ハムスターは人間には聞き取ることのできない「超音波」を使って、仲間と会話することもできます。
超音波を使える動物は、ハムスター以外にもいますよね。
たとえばコウモリは、超音波を使って距離を測定することが知られています。
ハムスターに近い部類である「マウス」は、発情期になると超音波で愛を歌って求愛するそう。
ハムちゃんが「鳴いているみたいだけど、声が聞こえない」というときは、もしかしたら超音波を発しているのかもしれませんね^^
ハムスターの鳴き声の意味・理由を知って、コミュニケーションに役立てよう!
ハムスターの鳴き声には、いろいろな意思表示がふくまれています。
しかし似たような鳴き声ばかりなので、聞き分けるのがむずかしいと感じることもあるでしょう。
その場合は「鳴いたときのシチュエーション」だったり、見た目など「鳴き声以外の要素」も上手く組み合わせて、総合的に判断してみてください。
またハムスターが喜んでいるときの鳴き声「キュッキュ♪」もご紹介しましたが、ハムスターが嬉しくて鳴くことはあまりないと思っておくほうが良いでしょう。
基本的には「不快なこと」「体調不良」を示すことが多いので、何かストレスを与えてしまっていないかな?と振り返ってみることも大切です。
ハムスターの鳴き声の種類と意味を知って、コミュニケーションにぜひ役立ててみてくださいね。