愛らしい見た目と仕草で私たちを癒してくれるハムスター。
今ではペットとしても大人気ですが、自然界にはもちろん野生のハムスターも存在します。
彼らの暮らしや生態は、ペットのハムちゃんにも引き継がれており、ハムスターを飼育する上で勉強になることが多いもの。
今回は
- 野生ハムスターの生態
- 野生ハムスターの絶滅危機
- 野生ハムスターは日本にいない
という内容についてまとめました。
ハムスターの“ルーツ”を知ると、ハムちゃんへの愛おしさが倍増しますよ。
本記事が、ハムスターの野生での暮らしや歴史について知るきっかけになれば嬉しいです^^
野生ハムスターの生態
現時点で確認されている野生のハムスターは22種類。※諸説あり
その生息域や暮らしぶりをご紹介しましょう。
野生ハムスターの生息地
野生のハムスターは、ユーラシア大陸を中心にいろいろな場所で暮らしています。
主な品種の生息域は以下のとおり。
- ゴールデンハムスター(シリアンハムスター):シリア、レバノン、イスラエル
- ジャンガリアンハムスター:カザフスタン、シベリア、中国北西部
- ロボロフスキーハムスター:ロシア
- キャンベルハムスター:ロシア、モンゴル、中国
- チャイニーズハムスター:中国北西部、モンゴル
各種類には、暮らしている場所の特徴があります。
例えば体の小さいドワーフハムスターたち。
彼らは過酷な状況で暮らしているため、足の裏まで毛が生えているのです。
動物ってすごいなぁとつくづく実感しますね。
野生ハムスターの種類
野生ハムスターの種類は実に様々です。
標高3000メートルの山岳地帯で暮らすハイイロハムスターや、カンガルーのようにジャンプしながら動き回るヒゲカンガルーハムスター。
いろいろな特徴を持った野生ハムちゃんたちが、世界中のあちこちで暮らしています。
未知なことが、まだまだたくさんありますね。
野生ハムスターの暮らし
野生では、地面に穴を掘り地中に巣穴をつくって生活します。
これは
- キツネやフクロウなどの外敵から身を守る
- 昼夜の寒暖差をしのぐ
という2つの理由から。
砂漠という過酷な環境で安全に暮らすには、巣穴がぴったりというわけですね。
また主な活動時間は、天敵が寝静まった夜になります。
あたりの様子を伺いながら地上に出て、ごはん探しの旅へ…。
そして「食料を見つけてはほお袋に詰め」を一晩中くりかえし、敵が目覚める前に巣穴へ戻るのがルーティンです。
小さな体ながらも「厳しい自然を生き抜いてきた強さ」が感じられますよね!
なおハムスターは群れを作らず、たった1匹で暮らす“単独性”の動物です。
そのためペットとして飼うときも、基本的に複数飼育は厳禁。
お互いの縄張り争いでケンカをしてしまい、ひどい場合は生死に関わるので注意しましょう。
野生ハムスターの絶滅危機はホント?
つい先ほど世界中に野生ハムちゃんがいると紹介しましたが、近年その数は減っています。
これは土地開拓などにより、ハムスターの住む場所がなくなってきたことが原因です。
なかでもシリアの砂漠・アレッポに住む野生のゴールデンハムスターは、戦争によって絶滅危機に。
国際自然保護連合のレッドリストで、絶滅の可能性が高い「危惧種」に区分されています。
ただ、ペットや実験動物としては何千万匹といるはずなので、種が消える心配は今のところないそう。
ご縁あって私たちのところに来てくれたハムちゃんを、精一杯かわいがりたいものですね。
野生ハムスターは日本にいない
ちなみに、日本に野生ハムスターは生息していません。
ハムスターが目撃されたことはあっても、野生種は確認されていないのが実態。
多湿である日本の気候は、ハムちゃんが暮らすには本来適していません。
だからこそハムスターの飼育では、温度管理が大切なのです。
ハムが元気で長生きできるよう、温度だけでなく栄養管理や衛生管理も徹底していきましょう。
野生ハムスターの生態まとめ
ハムスターの野生での暮らしや生態についてまとめました。
今回のポイントは以下のとおり。
- 野生ハムスターはユーラシア大陸を中心に、様々な場所に生息している
- ハムスターは夜行性で、地中に巣穴を掘って生活している
- 群れを作らず、単独生活をしている
- 近年、土地開拓により「絶滅危惧種」とされているハムスターもいる
- 日本には野生ハムスターは生息していない
こうして見てみると、野生ハムスターの生態について学ぶことで飼育に活かせることがたくさんあると実感します。
ハムスターの飼育ハウツーは多々ありますが、なぜそうなのか?という“理由”を知ることでより理解が深まるはず。
絶滅の危機にさらされる種もいるなか、愛ハムと出会えたことは奇跡です。
毎日たっぷりの愛情を注いであげてくださいね^^