ふわふわな手触りが可愛いハムスター。
そんなハムちゃんの毛が抜けていたり、いつも痒そうにしているときは、皮膚炎の可能性大です。
ハムちゃんの皮膚炎には、主に5つの種類があります。
それぞれ原因や対処法が異なるので、まずは「どのタイプの皮膚炎なのか」を突き止めることが大切。
実はわが家で飼っているジャンガリアンハムスターのシナモンも、皮膚炎にかかったことがあります。
皮膚炎は放っておいても治らないので、病院で適切に処置してもらわなければいけません。
今回はハムスターの皮膚炎について、シナモンの経験談もあわせてご紹介していきます。
皮膚炎は「ハムスターに多い病気トップ3」に入るほど、メジャーな病気です。
いま飼っている方だけでなく、これからお迎えする方にも役立つと思いますので、ぜひ参考にしてみてくださいね^^
ハムスターのニキビダニ症
ニキビダニ症とは、ニキビダニというダニが毛包(毛の根本を包む部分)に寄生することで起こります。
毛包虫、アカラスともいいます。
ニキビダニ症は、ハムスターの免疫力が落ちているとなりやすいもの。
私たち人間もそうですが、免疫力が落ちると風邪をひきやすくなったりしますよね。
症状は?
背中から腰、お尻にかけて毛が薄くなるでしょう。
ゴールデンハムスターの場合はおしり、ジャンガリアンハムスターの場合は「耳の後ろから背中にかけて」脱毛する傾向が強いといわれています。
あまり痒がらないのが特徴です。
治療は?
治療には駆虫剤を使用します。
またニキビダニ症か調べるには、皮膚検査が必要です。
ただしニキビダニの発見率は50%前後といわれており、確実ではないそう。
ニキビダニ症の検査は必ずしも正確ではないこと、見切り発車で治療開始するケースもあることを覚えておくとよいでしょう。
予防は?
ストレスは免疫力を低下させます。
適切な飼育環境、食事、接し方を心がけましょう。
ハムスターのアレルギー性皮膚炎
アレルギー性皮膚炎は、針葉樹の木製チップや、付着したダニ・カビなどをはじめ、アレルギーの原因となるものに触れたり、食べたりすることで起こります。
症状は?
アレルギー反応が出やすいことで知られている針葉樹の床材。
もし針葉樹の床材が原因であれば、よく接触しやすいお腹の毛が抜けたり、皮膚が赤くなります。
強い痒みをともなうのが特徴です。
治療は?
アレルギーの原因を取り除くことが根本的な解決になります。
一般的には床材を変えることが多いでしょう。
木製の巣箱やかじり木なども、念のため避けましょう。
体をかいて傷ができていたりしたら、抗生物質を投与することもあります。
予防は?
アレルギーの原因になるものを使わないようにします。
床材は、アレルギーが起きにくい「紙製」を使うのがおすすめです。
👇私が愛用しているのがこちら。
濡れると色が変わるため、出血や血尿に気付きやすいのもポイントです。
ハムスターの細菌性皮膚炎
細菌性皮膚炎はオシッコで濡れたままになっている床材など、じめじめと汚れた場所でかかりやすい皮膚炎です。
症状は?
皮膚が赤くなったり、ただれたりします。
また、強いかゆみが出るでしょう。
我が家のシナモンも細菌性皮膚炎になったことがあります。
シナモンは当時、巣箱の中でオシッコをしていたので、それが原因だったようです。
👇このようにおなかの毛が脱毛して、かなり痒がっていました。
治療は?
飼育環境を衛生的にするとともに、抗生物質を投与します。
なるべくトイレを使ってもらえるよう、トイレトレーニングをおこなうとよいでしょう。
もし無理そうなら、オシッコで汚れた床材はこまめに取り除いてください。
参考記事:
予防は?
不衛生な飼育環境は、様々な細菌やウイルスの温床になります。
こまめな掃除で、ケージ内を清潔に保ちましょう。
ハムスターの栄養性皮膚炎
あまり知られていませんが、ハムスターは栄養不足が原因でも脱毛することがあります。
症状は?
顔やおしりに脱毛がおこります。
治療は?
ビタミンB群などを含んだ総合栄養剤を投与します。
エサを改善し、カボチャやニンジンなどのビタミンが豊富な野菜を積極的に与えるのも効果的。
市販のビタミン剤やハムスター用のサプリメントをプラスするのもおすすめです。
予防は?
たんぱく質が不足することでも起こりやすくなるので、栄養バランスに気を遣ったエサの管理が大切。
ペレットにもたんぱく質は含まれていますが、必要に応じてチーズや豆腐などの動物性食品を与えましょう。
ハムスターの真菌性皮膚炎
真菌性皮膚炎は体が弱っているときや、不衛生な環境によって発症することがあります。
主な原因はカビ、免疫力の低下、不衛生な環境など。
また人間やほかの動物から感染することもあるでしょう。
症状は?
脱毛、または皮膚がカサカサになりフケが出る場合もあります。
治療は?
抗真菌剤を服用します。
細菌性皮膚炎では抗生物質を使いますが、真菌性皮膚炎では効き目がありません。
また真菌性皮膚炎か確かめるには、真菌検査が必要です。
真菌検査では毛を少量とり、培養液につけて色の変化があるかを見ます。
予防は?
真菌とはいわゆるカビのことで、真菌性皮膚炎は「皮膚糸状菌」というカビによって発症します。
このカビですが、水虫の人が保有しているケースも多いもの。
ハムちゃんに感染させないためには、水虫をしっかり治療してから飼うと同時に、手洗いを徹底することが大切です。
またケージ内を清潔に保ち、ストレスのない環境を意識してくださいね。
ハムスターの皮膚炎は、原因ごとに適切な処置をしよう
ハムスターの皮膚炎には、次の5つがあります。
- ニキビダニ症
- アレルギー性皮膚炎
- 細菌性皮膚炎
- 栄養性皮膚炎
- 真菌性皮膚炎
それぞれ治療法が異なるので、病院で適切な処置を受けましょう。
またケージ内を清潔にする、バランスのよい食事を与えるなど、普段の心がけも大切です。
予防と日々の健康チェックで、ハムちゃんを皮膚炎から守りましょう^^
それでは。
お読みいただきありがとうございました♡