ハムスターのまるいお尻はとっても可愛いですが、病気のサインが現れやすい場所でもあります。
血尿やお尻からの出血がある場合、泌尿器や生殖器に問題があるかもしれません。
今回はハムスターのお尻(股)や生殖器から出血があるときに考えられる3つの病気について解説します。
それぞれ、予防法など「気をつけたいポイント」もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハムスターのお尻から血が出るときに考えられる3つの病気
ハムちゃんのお尻から血が出る場合、考えられる病気は次の3つです。
- 膀胱炎(オスメス共通)
- 結石(尿路結石・膀胱結石)
- 子宮蓄膿症・子宮水腫(メス)
順番に見ていきましょう。
膀胱炎(オスメス共通)
人間でも馴染み深い「膀胱炎」は、膀胱に細菌が入ることで発症します。
血尿が出る、おしっこが出にくい、おしっこのとき痛そう、などが主な症状です。
病状が進行すると、食欲低下を招くことも。
細菌感染が大きな要因なので、ケージを清潔に保つことが予防につながります。
特に雑菌が繁殖しやすいトイレは、こまめに掃除するとよいでしょう。
また高齢になり免疫力が下がることも、原因の1つとして考えられます。
日頃からストレスの少ない飼育環境を心がけ、免疫力が下がらないように努めることも大切です。
治療としては、抗生物質や止血剤の投与など「内科的治療」が一般的。
ただ完治するのが難しく、再発も多くみられます。
飼い主さんにとっても長期戦になることが見込まれるでしょう。
結石(尿路結石・膀胱結石)
余分なカルシウムが結石化して、尿道や膀胱で詰まってしまう病気です。
症状としては、血が混じって、オレンジや赤色のおしっこが出ます。
そのほか、体重が減ってくるのにおなかが膨れるなどの症状がみられることも。
重症化すると食欲低下や排尿困難も出るでしょう。
結石ができてしまう大きな原因は、食生活にあります。
ペレットのみの食事では「カルシウム、マグネシウム、リン」などのミネラルが過剰なため、結石ができる要因に。
ハムちゃんの大好きなナッツ類もミネラルが豊富なので、あげすぎは禁物です。
チーズもカルシウムが多いので、たまのご褒美にとどめましょう。
尿の濃度が上がりすぎないように、水分の多い野菜もあげてくださいね。
また細菌感染によって結石が生じるケースもあるので、ケージ内の衛生管理も徹底しましょう。
白い紙製の床材で、血尿にすぐ気づけるようにするのもおすすめです。
治療法としては、手術で結石を摘出するのが一般的。
症状に応じて、抗生物質や抗炎症剤、止血剤を用いることもあります。
再発が多い病気なので、定期的に検診を受けるとよいでしょう。
子宮蓄膿症・子宮水腫(メス)
メスのハムちゃん特有の病気で、子宮内に膿や水が溜まってしまいます。
お尻から膿や出血があるほか、おなかが膨れるなどの症状も。
重症化すると呼吸困難に陥る場合もあるので、早い段階で気付けるよう健康チェックを徹底しましょう。
この病気の原因は、主に次の3つ。
- 子宮内に細菌が入り込み、炎症を起こす
- 性ホルモンの不均衡
- 高齢での繁殖
予防策として、1歳を過ぎてからの繫殖を避けることが有効です。
また細菌感染をふせぐため、ケージ内の衛生管理も徹底しましょう。
ストレスも免疫力の低下につながるので、ストレスの少ない飼育環境を心がけてくださいね。
抗生物質による内科的治療では効果が出ないことも多く、完治には子宮摘出手術が必要になるでしょう。
ハムスターのお尻から血が出るときは、早めに病院へ行こう!
ハムちゃんのおしりから血が出るときは、次の3つの病気が疑われます。
- 膀胱炎(オスメス共通)
- 結石(尿路結石・膀胱結石)
- 子宮蓄膿症・子宮水腫(メス)
これらの病気はおしっこの異常で気付くことが多いので、日頃からトイレのチェックを欠かさずおこないましょう。
なお病状が進行すると、おしっこ以外にも「食欲低下」や「呼吸困難」などを引き起こすこともあります。
おかしいなと思ったら、できるだけ早く獣医さんに診てもらってくださいね。
またケージの衛生管理は、あらゆる細菌感染の予防につながります。
こまめな掃除で、飼育環境を清潔に保ちましょう。