ハムスターが小さな手でごはんを持って食べる姿。
ずっと見ていられるくらいの可愛さですよね^^
ただ、そのごはんがうまく食べられなくなってしまう病気があります。
有名なのは「不正咬合」で、ご存知の飼い主さんも多いのではないでしょうか。
ハムスターの歯は一生伸び続けるのでトラブルが起きやすく、放っておくと生死にかかわる場合もあるので注意が必要です。
今回はハムスターがかかりやすい歯の病気として、不正咬合、虫歯、歯周病についてまとめました。
ハムちゃんの口や歯、食べ方などで不安がある飼い主さんはぜひ参考にしてみてくださいね。
ハムスターの不正咬合
不正咬合とは、歯の嚙み合わせが悪くなること。
ハムスターの歯は一生伸び続けるため、嚙み合わせが悪くなると、歯が削れずにどんどん伸びてしまいます。
症状は?
不正咬合の症状には以下のようなものがあります。
- 前歯が長くなる、左右の長さが違ってくる
- 口が閉まらずよだれが出る、出血している
- 硬い食べ物が食べられない
不正咬合を放っておくと、歯が伸びすぎて「過長歯」になったり、伸びた歯が歯茎を傷つけて「歯周病」になることも。
ごはんが十分に食べられなければ、栄養失調に陥ることも考えられるでしょう。
原因は?
不正咬合の一番の原因は、ケージのかじりすぎです。
もちろん生まれつき歯並びが悪い子もいますが、それよりも飼育環境が与える影響のほうがずっと大きいでしょう。
特に金網ケージは、網をかじるハムちゃんが多いもの。
かじっているうちに歯が曲がったり、折れたりすることがほとんどです。
また柔らかいエサばかり与えることも、歯が削れずに伸びすぎてしまう一因になります。
対策は?
一番は、ハムちゃんがケージをかじらないように対策することです。
まずはケージのサイズが適切か、お散歩の要求に応えられているかを振り返りましょう。
ケージが狭かったり、お散歩の時間や頻度が足りないとストレスでケージをかじりやすくなるからです。
またハムちゃんが物理的にかじりにくい“プラスチック製”のケージに替えてしまうのもおすすめ。
👇私が使っているケージはこちらです。
グラスハーモニーのおすすめポイントは次の4つ。
- プラスチック製なので、金網タイプよりかじられにくい
- シンプルかつ段差のない作りで、ケガもしにくい
- 上下セパレート&前面が開く扉で掃除も楽
- クリアで観察しやすい(写真もきれいに撮れる)
不正咬合に限らず、ケージ内での事故はあらゆるケガや病気のもとになります。
安全に過ごせるケージを選び、ハムちゃんの健康を守りましょう。
グラスハーモニーについて、くわしくは以下の記事でまとめています。
参考記事:
なおペレットを中心に、硬いフードをしっかりと食べてもらうことも大切。
柔らかいエサばかりにならないよう、食事のメニューにも気をつけましょう。
治療は?
歯が伸び続けることが問題なので、病院で歯切りをしてもらいます。
私たちにはできないので、必ず獣医さんに切ってもらってくださいね。
なお一度でも不正咬合になると、定期的に歯を切らなければいけなくなるケースがほとんどです。
3~4週間に1回のペースで通うとよいでしょう。
家庭でできることとして、歯肉が炎症を起こしている場合はごはんの工夫を。
ペレット団子、ハムスター用ピューレ、加熱したカボチャなどがおすすめです。
ペレット団子の作り方は、以下の記事をご覧ください^^
参考記事:
ハムスターの虫歯・歯周病
あまり耳にしないハムスターの虫歯や歯周病。
ですが、意外と身近に潜んでいるため注意が必要です。
特に歯周病は命にかかわる場合もあるので、日々のケアと観察を大切にしましょう。
症状は?
ハムスターの虫歯や歯周病は、以下のような症状が出ます。
- 食欲低下、口臭
- よだれ、歯ぐきからの出血
- 顔が腫れたり、目が飛び出している
食欲や毛並みはチェックしやすいですが、ハムちゃんの口の中って見る機会が少ないですよね。
しばらく気づかずにいて、重症化してしまうケースも多いでしょう。
小さなハムスターですが、歯の根は深く、目の付近まであります。
そのため歯周病を放置すると内耳炎や中耳炎などの耳の病気につながる可能性も。
さらに眼球の炎症、脳炎、あごの腫瘍などのおそろしい病気をひきおこしかねません。
歯の不調だからと軽く見ずに、毎日の観察を心がけましょう。
原因は?
虫歯の原因は人間と一緒。
炭水化物や甘いお菓子の食べすぎで生じます。
歯周病は、虫歯や傷ついた歯茎からの細菌感染が要因です。
ハムスターは固いものをかじることが好きなので、ケージの金網はかじられやすく、歯ぐきを傷つけてしまうことが多くなります。
対策は?
まずは甘いフードを与えすぎないことです。
人間のお菓子は絶対にあげないようにしましょう。
また普段から金網ケージを噛んでいるようなら、思い切ってプラスチック製のケージに替えてみるもの一案です。
飼育環境を見直すと同時に、口の中の検診を定期的に受けるとよいでしょう。
治療は?
軽症の場合は、抗生物質で炎症を抑えます。
歯茎に膿が溜まっているときは切開して膿を出したり、抜歯が必要になることもあるでしょう。
症状が悪化して、目の奥まで膿が溜まってしまうと、眼球摘出手術の上で膿を出さなければいけません。
ただし、ここまで進行すると治療するのは困難。
予防はもちろん、早期発見・早期治療に努めましょう。
日々の観察とケアで、ハムスターを歯のトラブルから守ろう
大きな前歯はハムちゃんのチャームポイント。
ですが、甘いフードの与えすぎや不適切な飼育環境によって、歯のトラブルを起こしやすくなります。
不正咬合や虫歯・歯周病にならないようにおやつのあげすぎに注意しましょう。
またケージの網をかじることは、不正咬合の大きな原因です。
金網ケージはなるべく避け、プラスチック製のケージを採用するとよいでしょう。
なお歯の病気は知らぬ間に進行していることが多いもの。
毎日の観察をルーティンにし、初期症状に気づけるよう意識してみてくださいね^^
それでは♪
お読みいただきありがとうございました♡