ふわふわの手触りが可愛いハムスターですが、撫でているときに「しこり」を見つけることはめずらしくありません。
一般的に「しこり=腫瘍」というイメージがありますが、実は腫瘍以外にも種類があります。
我が家のハムも、1歳2か月くらいのときに「しこり」を発見。
結果的にしこりは完治しましたが、当時はドキドキして眠れなかったことを覚えています。
今回は、ハムスターのしこりで考えられる3つの病気についてまとめました。
しこりの種類ごとに、症状や治療について解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ハムスターにしこりがあるとき考えられる3つの病気
ハムスターのしこりやできものには、大きく分けて次の3つがあります。
- 皮下膿瘍
- 血種
- リンパ腫
順番に見ていきましょう。
皮下膿瘍
皮膚の下に膿がたまってしまう病気で、触るとコリコリした感触があります。
これは「ケージ内でのケガ」や「ハム同士のケンカ」によって、傷口がバイ菌感染することが原因。
膿が体中に回ると危険なので、できるだけ早く病院に連れていきましょう。
予防策としては、ハムちゃんに傷を負わせないことが大切です。
二階建てケージなど「ケガをしやすいケージ」は控えて、安全性の高い水槽ケージを用意するとよいでしょう。
またハムスターは基本的に「複数飼育」に向いていません。
どうしても一緒に飼いたい場合は、ロボロフスキーハムスターのメス同士を選び、幼いうちから同居させてくださいね。
こまめな掃除で、ケージを衛生的に保つことも大事です。
特にトイレは雑菌が繫殖しやすいので、しっかり掃除しましょう。
なお皮下膿瘍の治療では、切開して膿を取り除き、抗生物質を服用するのが一般的。
再発をふせぐために、飼育環境も見直しましょう。
血種
以前うちのハムがなったのは、血種です。
皮下膿瘍は膿がたまるのに対し、血種は血がたまったしこりを指します。
👇色は赤紫で、触ると芯がなくブヨブヨしているのが特徴。
正確な診断には、細胞診が必要になります。
血種は傷口からのバイ菌感染のほか、内臓疾患による「内出血」も原因です。
治療法は、血種の大きさや場所によって異なります。
軽いものなら、皮膚が血液を吸収して自然治癒しますが、大きい場合は消炎剤の投与や切開手術が必要になることも。
家庭でできることがないので、まずは病院で診察を受けましょう。
リンパ腫
「しこり」でイメージするのは、このリンパ腫が多いかもしれません。
いわゆる悪性腫瘍で、完治が難しいのが特徴です。
しこりや治りにくい「かさぶた」が発生し、次第に大きくなっていきます。
はっきりとした原因はわかっておらず、遺伝的体質や加齢が関係すると考えられるでしょう。
治療法としては、ハムちゃんと腫瘍の状態を見ながら、以下の処置をおこないます。
- 除去手術
- 抗がん剤投与
- 免疫賦活剤・消炎剤の投与
ただし、どの治療も完治ではなく「痛みを和らげること」が目的です。
予防法も特にないのが現状なので、ストレスの少ない環境で免疫力低下をふせぎましょう。
ストレスの少ない環境を作るには、清潔さと20~26℃の適温を保つことが大切。
またうるさくない場所、ほかの動物のにおいがしない場所にケージを置くことがベストですよ。
参考記事:
ハムスターの腫瘍・しこりの原因は?まとめ
ハムちゃんのしこり、できものについて解説しました。
「しこり=腫瘍」というイメージも強いですが、大きく分けると3種類あります。
- 皮下膿瘍
- 血種
- リンパ腫
それぞれ「適切な処置」が異なるので、異変に気づいたらすぐに病院で診てもらいましょう。
また皮下膿瘍などは飼育環境でふせげることもあるので、普段のお世話に十分注意してくださいね^^