ハムスターはデリケートな動物で、病気やケガにとても弱いです。
また検査や治療法もかぎられているため、たった一度の些細な病気でも、命取りになる場合がある場合があります。
そこで重要になってくるのが、体調不良のサインにできる限り早く気付くこと。
異変を早期に発見できれば、ハムスターが元気を取り戻せる可能性も上がってきます。
本記事では、ハムスターが体調不良のとき見せるサインについて解説しました。
また、病気やケガをふせぐポイントもお伝えしますので、あわせて参考にしてみてくださいね^^
ハムスターが体調不良のとき見せるサインは?
ハムスターの体調が良くないときの見た目や様子を解説していきます。
食事の用意をするときや、掃除のタイミングなどで観察してみてくださいね。
元気がない
ハムスターの健康状態が最もわかりやすいポイントです。
いつもと比較して
- 動きが鈍い
- ぐったりしている
- 寝てばかりいる
- 落ち着きがない
などの様子が見られたら、体調不良の可能性が高いでしょう。
また呼吸が苦しそうなのも危険。
背中で大きく呼吸をしたり、背中を丸めてうずくまっているのは息苦しいサインです。
これらの変化に気付くためは、元気なときのハムスターの様子を覚えておくことが大切。
普段と比べて具合が悪そうであれば、すぐに病院に連れていきましょう。
食欲がない・体重が減る
食欲が減ったり、急激な体重の増減があるときは病気の可能性大です。
体重が減少するのは何か病気が潜んでいる確率が高く、増加するときはおなかの中など“見えない部分”に腫瘍があって、それが大きくなっている疑いがあります。
また肥満はあらゆる病気を引き起こすので避けたいところ。
いずれにしても体重が減るのも増えるのも良くない兆候です。
2~3日に1回はハムスターをキッチンスケールに乗せて、体重を正確に計ってあげましょう。
参考記事:
毛並みが良くない
ハムスターは元気が無いと毛づくろいができなくなるため、毛並みが悪くなりがちです。
本来ツヤツヤしているはずが、バサバサだったりツヤが無くなっている場合は要注意。
またハムスターに多い病気の1つである皮膚炎は
- かゆみ
- 赤み
- 脱毛
などの症状を引き起こします。
かゆみやストレスによって搔きむしってしまうこともあり、ときには出血をともなうことも。
皮膚炎の原因はダニやアレルギーなど様々です。
あるいは免疫力を低下させるような別の病気が潜んでいる可能性もあるので、見つけ次第早めに病院へ行きましょう。
参考記事:
目に異常がある
ハムスターの体調は、目によく表れます。
- 涙目
- 目が赤い(目の周辺も含めて)
- 腫れぼったい
などの症状は、角膜炎や結膜炎、マイボーム腺腫(ものもらい)の可能性が高いでしょう。
眼球突出(目が飛び出している)は、緑内障などが疑われます。
また目ヤニが多く、他にも鼻水などの症状があれば、風邪をひいている場合が多いです。
目がしっかり開かず、輝きが無いときも危険。
ぐったりしていたり食欲が落ちていないか?など、総合的に観察してみましょう。
参考記事:
耳がおかしい
耳も、毎日チェックしましょう。
- 汚れている
- 赤い
- 臭う
- 垂れ下がっている
などの症状は、外耳炎や中耳炎などの耳疾患が疑われます。
これらは細菌に感染し、耳に膿がたまることで起こる病気です。
重症化すると三半規管に影響が出て、まっすぐ歩けなくなることも。
予防策はなんといっても飼育環境を清潔に保つことです。
ケージ内、特に雑菌が繫殖しやすいトイレを綺麗にし、細菌に感染しないようにしましょう。
参考記事:
鼻水が出ている
鼻も、目や耳と一緒にチェックしておきましょう。
鼻水が出ていたり、鼻が汚れていたら風邪や細菌性呼吸器感染症の可能性が高いです。
黄色い鼻水が出ていたら、肺炎を発症しているかもしれません。
人間にとっては身近な風邪でも、体が小さくデリケートなハムスターにとっては命に関わるおそろしい病気です。
発見したら急いで病院で診察してもらいましょう。
参考記事:
歯が伸びすぎている
歯が伸びすぎていませんか?
ハムスターの前歯は一生伸び続けるので、硬いものを食べて自然と歯が削れなければいけません。
しかしやわらかいエサばかり食べていると伸びすぎてしまうことがあります。
またケージを噛む癖がある場合“不正咬合”と言って歯が曲がってしまうことも。
不正咬合を放置すると歯周病を引き起こしたり、うまく食事ができずに栄養失調になることもあるので危険です。
白いのは失活(歯の役割を果たしていない)状態なので、すぐに病院へ行きましょう。
参考記事:
爪が伸びすぎている
歯と同様に、爪の伸びすぎにも注意が必要です。
通常は歩いたり穴掘りすることで自然と爪が削れますが、高齢になると運動量が落ちて伸びすぎることが多くなります。
長い爪を放置すると、皮膚や目を傷付けてしまう可能性も。
自宅でも爪が伸びすぎない対策をとり、改善しない場合は病院で爪切りをしてもらいましょう。
頬袋に異常がある
ハムスターが頬袋にごはんを詰める姿はかわいいですが、ここにも病気が潜んでいます。
- 頬袋が飛び出している
- 頬袋が膨らむ、腫れる
- 口から悪臭がする
- 食欲が低下してくる
- 目ヤニが出たり涙目になる
などの症状は要注意。
頬袋脱、頬袋膿瘍、頬袋腫瘍といった病気の可能性が高いでしょう。
腫瘍の原因は解明されていませんが、尖ったエサやべとつくエサが原因で、頬袋が炎症を起こすことはよくあります。
飼い主ができる予防策は、頬袋を傷付けるようなエサを与えないことです。
参考記事:
おなかに不自然なハリがある
おなかや乳首の周りを、実際に触ってチェックしましょう。
不自然なハリや凹凸がある場合
- 子宮蓄膿症
- 内臓腫瘍
- 乳腺腫瘍
などが疑われます。
オスの場合は、精巣が左右非対称だと病気の可能性が高いです。
また肋骨が目立っていたら“痩せすぎ”のサイン。
食欲の低下なども含めて総合的に判断し、病院で診察してもらってください。
参考記事:
下痢・軟便
正常なハムスターのウンチは丸くコロコロしています。
やわらかく細いウンチや、ニオイが強く形の無いウンチになると危険。
下痢・軟便の原因は様々で
- 細菌やウイルスへの感染
- ストレス
- 腐ったフードを食べてしまった
- 水分・油分の摂りすぎ
- 冷たい食べ物でおなかが冷えた
などが考えられます。
しっぽやおしり、おなかが濡れるような水状のウンチは「ウエットテイル」と呼ばれ、他の場合より重篤なので、一刻も早く診察を受けましょう!
また日頃からケージ内など飼育環境を清潔に保ち、細菌やウイルスに感染させないように努めてくださいね。
参考記事:
出血がある
ハムスターには生理が無いので、もし出血していたら泌尿器や生殖器の病気かもしれません。
原因は、感染症や食物アレルギー、打撲、結石、ストレスなど様々です。
いずれにしても、急いで病院へ行って獣医さんに診察してもらうことが大切。
参考記事:
歩きづらそうにしている
足を引きずっていたり、どこかをかばうように歩いていたら捻挫や骨折の可能性があります。
隙間などに挟まったり、高いところから落下してしまったのかもしれません。
金網ケージの場合は、ハムスターがケガをする確率が高いので水槽タイプのケージも検討してみると良いでしょう。
参考記事:
また
- ふらつく
- 右か左どちらかに傾く
- 自分のしっぽを追いかける
といった様子は、中耳炎などの耳疾患、もしくは脳疾患が疑われます。
治療可能な病気でも発見が遅れると危険なので、急いで病院へ行きましょう。
ハムスター体調不良のサインまとめ
ハムスターが体調不良のとき見せるサインを解説しました。
- 元気があるか
- 食欲や体重
- 見た目に変化が無いか
などを、掃除やエサやりのタイミングで観察しましょう。
ハムスターはデリケートな生き物なので、ちょっとした病気や一度のケガが命取りになりかねません。
毎日の健康チェックで、病気や異変の早期発見に努めましょう。
同時に、病気やケガをさせないための予防も大切です。
食事内容は適切か?飼育環境は清潔か?なども見直してみてくださいね^^