「初心者でも飼いやすい」というイメージがあるハムスターですが、実はとてもデリケートな動物。
環境変化にも弱いため、お迎え後になるべくストレスを与えないことが健康管理において重要になってきます。
そのためにも事前に必要な飼育用品をそろえたり、飼い主さんのスケジュールも踏まえてお迎え時期を決めることがベストです。
今回は、ハムスターのお迎えを検討している方に向けて
- ハムスターの飼育に必要なもの一覧
- ハムスターを飼う前に確認しておきたいこと
について解説しました。
ハムスターが心身ともに健康で過ごせるよう、事前の準備についておさらいしていきましょう。
ハムスターのお迎えに適した季節
ハムスターをお迎えするのは、気温が安定している春か秋がおすすめです。
暑さにも寒さにも弱いハムスターは、夏バテ、熱中症、寒さによる疑似冬眠などのリスクがあり、真夏や真冬に飼うのは大変な部分もあります。
最初のうちはわからないこともたくさん出てくるので、夏と冬はなるべく避けてお迎えしましょう。
ハムスターの飼育に必要なもの一覧
ハムスターを飼う際に必要なものは
- ケージ
- 床材
- エサ皿、給水ボトル
- トイレ、トイレ砂
- 回し車
- 砂浴び容器、浴び砂
- おもちゃ
- キャリーケース
- 季節対策アイテム
- 温湿度計
- 体重計
です。
それぞれについて補足しますね。
ケージ
ハムちゃんが一生を過ごす住まいになります。
居心地のよいケージを用意してあげましょう。
ハムスターは活発なので、退屈したり運動不足にならないよう十分な広さが必要です。
- ゴールデンハムスターで35×45㎝
- ジャンガリアンハムスターで35×25㎝
上記サイズを目安にしましょう。
ケージの高さは、25㎝くらいあると好ましいです。
あまりに天井が低いと、ハムちゃんが脱走できてしまう可能性があるので注意してください。
またケージには
- 金網タイプ
- プラスチックタイプ
- 水槽タイプ
の3つがありますが、もっとも安全性に優れているのは水槽タイプです。
金網ケージは、ハムスターが齧ってしまい歯が曲がったり、よじ登って落下するおそれもあります。
床材
ケージの底に敷く床材には
- クッション材
- 穴掘りを楽しむ
- 保温効果
などの役割があるので、必ず用意しましょう。
床材にも種類がたくさんありますが、私のおすすめは「紙製」のものです。
紙製の床材は
- ハムちゃんがアレルギーを起こしにくい
- 出血や尿の異常に気付きやすい
といった理由で推奨されることが多いですよ。
エサ皿、給水器
ごはんを入れるためのお皿と、飲み水を入れる給水器も必須アイテム。
エサ皿は何でもかまいませんが、重さがあってハムちゃんがひっくり返しにくい「陶器製」がおすすめです。
給水器はカップなどに入れるタイプと、ボトル式がありますが、カップの場合ハムちゃんが倒してしまうおそれがあります。
倒れる心配がなく衛生的なものがよければ、ボトル式が良いでしょう。
トイレ、トイレ砂
ハムスターには「決まった場所でおしっこする」という習性があるため、トイレのしつけも可能です。
トイレ容器と、専用の砂を用意してあげましょう。
トイレ砂はいろいろな種類が市販されていますが、おすすめは「食べても問題ないもの」です。
反対に「濡れると固まるトイレ砂」は、ハムちゃんが食べると腸閉塞を引き起こすこともあるので避けましょう。
参考記事:
回し車
ハムスターは回し車が大好き。運動やストレス解消のためにも、必ず用意してあげましょう。
大きさは、ハムスターの体長に合わせて選びます。
ゴールデンハムスターなら直径20㎝くらい、ジャンガリアンハムスターなら直径15㎝くらいの回し車がぴったりです。
また走る部分がはしご状のものは、足を踏み外したり体が挟まる危険があります。
細かい網目になっているものや、板状のものを選んでくださいね。
砂浴びグッズ
ハムスターは砂浴びをすることで、汚れ、嫌なニオイ、寄生虫などを落とし、皮膚を健康に保っています。
また暑いときは体を冷やしたり、爪の伸びすぎを防止する効果もある優れもの。
マストアイテムの1つとして、必ず用意しておきましょう。
砂浴び用の容器は何でもかまいませんが、砂自体はハムスター用に市販されたものしか使えません。
公園などの砂は雑菌があるため、使用しないでくださいね。
おもちゃ
チューブ、トンネル、アスレチック、かじり木なども、必要に応じて用意してあげると喜びますよ。
参考記事:
キャリーケース
ハムスターを病院に連れていくときなどに使います。
いざというとき慌てずに済むよう、あらかじめ準備しておきましょう。
参考記事:
季節対策グッズ
季節によっては、体を冷やしたりあたたかくするためのアイテムが必要になります。
ハムスターは急激な温度変化に弱いため、つねに一定の気温を保てるように工夫しましょう。
参考記事:
温湿度計
ハムスターの適温は20~26℃、湿度は40~60%です。
これより低い、または高いとハムちゃんが健康を害するおそれもあります。
いつでも気温と湿度を把握できるよう、温湿度計を常備しましょう。
人間にとっての「暑い寒い」をあてにせず、室温時計やハムスターの様子で管理してくださいね。
参考記事:
体重計
ハムスターには適正体重があります。
太りすぎも痩せすぎも、健康によくありません。
日頃から食事内容に気を配り、2~3日に1回は体重を測ってあげましょう。
参考記事:
ハムスターをお迎えするまでに確認したい3つのこと
飼育グッズをそろえたら、あと一息。
ハムスターをお迎えするまでに
- ケージの置き場所を決める
- 動物病院を探しておく
- 自分のスケジュールを確認する
の3点を準備しておきましょう。
それぞれについて補足します。
ケージの置き場所を決める
ケージは、四方からじろじろ見られないように、一面は壁沿いになるところに置きましょう。
うるさかったり、極端な温度にならない場所であることも大切です。
また犬や猫のニオイがするのもハムちゃんにとって恐怖になるので避けてください。
地震対策もふまえて、すぐそばに倒れてきそうな家具などが無いかも確認しましょう。
安全面と居心地のよさを考えて、適切な場所を選んでくださいね。
参考記事:
動物病院を探しておく
ハムスターを診察できる動物病院は意外と少ないもの。
また病院までの移動も、あまり長いとハムスターにとって負担が大きくなります。
家の近くや通える範囲で、ハムちゃんを診れる動物病院があるか事前に確認しておきましょう。
参考記事:
自分のスケジュールを確認する
ハムスターの場合、お迎えして1週間は「最低限のお世話以外しない」のが鉄則です。
とはいえ、予期せぬ事態がおこったり、ハムスターが早々に病気になってしまうこともあり得ます。
そのため飼い主さんが学校やお仕事で忙しい時期は、お迎えを避けたほうが無難。
自分の心に余裕があるタイミングでのお迎えを検討しましょう。
参考記事:
ハムスターのお迎え準備で必要なものまとめ
ハムスターをお迎えするときに必要なものをご紹介しました。
種類も多く大変かもしれませんが、ハムちゃんが新しいおうちを気に入ってくれるよう、しっかりと準備しましょう。
ハムスターをお迎えする時期は、比較的過ごしやすい春か秋がおすすめ。
また、飼い主さんのスケジュールにも余裕があるタイミングを選びましょう。
なおハムスターを診察できる動物病院は意外と少ないので、あらかじめチェックしておいてくださいね^^